#16 結託

風越も名門校と言うわりには意外に大したこと無いな。

自分達が甲子園常連高で昨年度も圧倒的な実力差で県大会優勝していた、、、というなら油断するのもしょうがないかもしれない。でも、なんだこりゃ?? 昨年度の牌譜はあるんだろ? 何故研究していない!! いずれ当たることは分かってんだろ?

天江衣の「怪物」じみた力に驚いた、という言い訳は去年までなら出来る。でも今年は、衣に人間相手の技は通じないことは分かってるはず。相手が超高校級の怪物だと分かってるなら、もって行く武器は対人用の物ではないはず。最初から「怪物」を倒すための対策を当然用意していてしかるべき。例えば全打席敬遠するのも立派な作戦。

私はてっきり、池田が対「衣」用決戦兵器として特殊な訓練を施されていたとばっかり思ってました(それこそ非人道的かつ前時代的なスポ根訓練を)。相手が人ならぬ「怪物」だと分かっているなら、こっちも人の手で「怪物」を作ってやればいい。ピクルを見たジャック・ハンマーの気持ちを分かれよ。しょせん人の考えた物は、人知の及ばぬ天変地異に太刀打ちできないかもしれない。それでも見たいじゃないですか。人の知恵がどこまで天に逆らえるのか。そしてそれがいつ打ち砕かれるのか。風越のコーチも意外にお甘いようで、、、それとも、黒いのはやっぱりキャプテンなんでしょうか? いや、キャプテンが池田を慰める姿は何度でも見たいのですが、、

もしかしたら、上記の人と天(運命?)との戦いというテーマは、後に必然的に宿命づけられている、和と咲との戦いで語られるテーマなのでとっておかれているのでしょうか?

衣に似合う台詞はやっぱりこれ。「人の身でよくぞここまで練り上げた」。化け物を倒すのはいつだって人間だ。