#7 その ゆるやかな時の中に…

  • 6話はあまりないツーショットを見せるという同人ぽい話だったのに、今回は含みの多い渋い話。グランマのしゃべりは、しがらみや既得権益が色々ありそうな業界にあって、女手一つで独立して会社に骨を埋めた人の話と思って聞くと奥が深い。特に寿退社した先輩(しかもできちゃった婚?)との会話は、裏を読むと色々人生の渋みをじんわりと味あわせていてなかなか奥が深い。
  • しかし、やはりこの非効率的な世界は耐えられん。特に狼と香辛料を見た後だと、地勢に関係なく存在している文化とか習慣とか、見てて耐えられない。観光地の外は、普通に機械化されていてもいいかと思うんですが。テラフォーミングも重力制御もある世界なんで。むしろ、漁業も全部生簀で養殖に移行しててコンピュータ制御で定時に帰れる職業になってるのだけど、漁師の家は外壁をカラフルに染める風習だけは残っている、とかすると萌えたのに、、、
  • スローライフとか伝統文化とかそういうのが大事だというのは分かる。しかし、どう考えても域内経済だけで独立できていない世界でこんな非効率がまかり通ってたら、補助金とか利権ばかりで土建屋ばっかりが儲かりそうに見えてしまう。(重力プラントとかの設備維持はどこから金が出ているんだろう、、、)
  • と、ここまで考えて、アクアが仮想世界だったら上記の矛盾は全て解決することに気がついた。森岡浩之の『優しい煉獄』みたいに、実はそういう設定の死後の世界で、非効率的な生活も住民が全部好きでやっている。もしくは、『ゼーガペイン』みたいに、人類が滅亡した後に残された仮想空間の一つ、ベネチアサーバとか。メモリの都合上ネオベネチアの周囲数10kmまでのデータしか無く、灯がアクアにやってきてシングルを卒業するまでの時間しか再現できない。灯がプリマに昇格すると第1話から話が繰りかえされる無限ループの世界、、、なんて新居昭乃の挿入歌を聴いてたら思った。そうなるとアリア社長はその世界を俯瞰する「管理者」みたいな存在であろうか、、、なんだか山本弘の『神は沈黙せず』みたいだ。